【連載】植物をよりよく育てるための土の育て方のコツは?
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バイオゴールドのお客様アンケート等で寄せられた土に関するお困りごと・お悩み、疑問・質問から生まれたコラムです。バイオゴールドの研究開発機関R&Dセンターの研究スタッフ 南田が、皆さまの土いじりライフが今よりもさらに楽しいものになることを願い、土に関するいろいろなことを綴ってまいります。ご参考にしていただけましたら幸いです。
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植物を育てる時、土は必須ではありません。
この件については、連載第5回目の「土は必ずしも必要じゃない!?水耕栽培から考える土の役割」でお話ししましたが、環境にあった土づくりをする事で抜群に育てやすくなります。そのため、植物を育てるなら土づくりもおすすめするのですが、土づくりをする上でなにより心に留めておいてほしいことがあります。
それは…焦らないこと!
土が育つのには、じっくり時間が必要なこともあります。もちろん、施してすぐに効果が出る’耕す’や’暗渠(あんきょ)を作る’などの作業もありますが、堆肥を混ぜるといった土の微生物にも活躍してもらったり環境を作ってもらう効果や、肥料としての成分が放出されたり土に保持されたりする効果などは、何年にもわたって変化し、現れてくるため焦っても見えてこないものも多いんです。
資材を使いました!効果がすぐに出ないからもっと使いました!やっぱり効果が明確には見られないので、もうちょっと違う資材も足しました!と焦って作業を重ねていると、土のバランスは崩れきってしまい、手に負えなくなります。
土に混ぜたものは、簡単に取り除くことはできません。
もともとの土ごと取り除いてもよいのですが、それではせっかく育った土や、その気候や環境に合わせて成り立ってきた構造や微生物のバランスをイチから作り直すことになります。それはまた、長い道のり。
焦らず少しずつ、ゆっくり植物の様子を確認しながら、作業の効果を確認し、その環境にあった土を育てていくのが、結局近道に!
畑のお野菜なら、植え付けから試行錯誤して育てた結果が見えるのがはじめの収穫時、蓄積された土壌改良の結果が見えるのは次の栽培時や年数を経た際の収穫時に、と考えると、施した作業の効果が現れるまでの速度が想像できるでしょうか。
また、混ぜたものが取り除けないということは、使う資材に注意が必要ということです!
発酵しきっていない資材や質のわるい資材を使ってしまったり、必要以上に資材を投入してしまったり。。また、植物を早く育てたくて多量に与えてしまった肥料などなど。これらも、簡単に取り除くことはできません。
施して少し時間が経った頃、植物が弱るのを見て失敗に気づくことも!効果がすぐに出ないということは、わるい効果が出るのにもタイムラグが生じる場合があるのです。そのため、あまり焦って効果を求めたり、闇雲に資材を使うことには要注意です!
でもやっぱり、すぐに植物を育てて、豪華にしたい!と思う場面もありますよね。それなら、花壇などの土づくりはとりあえず横に置いて、鉢やコンテナなどの限られた環境に理想に近い土を入れて育て始めるのが手っ取り早くておすすめです。地植えより管理の手間がかかる場合もありますが、限られた環境だからこそ叶う、植物の育ち方です。
“植物をより良く育てるため、植物の過ごしやすい環境を作る”ということを念頭に置いて土をいじっていれば、きっと、土はそれに応えて育ってくるし、徐々に植物の育ちやすい環境が育ってくるはずです。それが実現される時を、ゆっくり待つような気持ちで、植物&土の育成を楽しみたいですね!
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※この記事は2021年10月27日現在の情報をもとにしています